バレエ「ラ・シルフィード 」のあらすじと内容

バレエ「ラ・シルフィード」について

「ラ・シルフィード」は 「ジゼル」「白鳥の湖」とともに三大バレエブラン(白のバレエ)のひとつとして有名なロマンティックバレエの代表作です。原作はシャルル・ノディエの小説「トリルビー、またはアーガイルの妖精」。全二幕。

特にマリー・タリオーニが、初めてポワント(つま先立ち)の技術を駆使してシルフィード(風の精)を踊ったことが伝説となっています。
初演は1832年3月12日パリオペラ座で、マリー・タリオーニの父フィリッポ・タリオーニが振付をしました。ジャン・マドレーヌ・シュナイツホーファが作曲、現在ではパリ・オペラ座でピエール・ラコットの復元版でタリオーニ/ラコット版で上演されています。モスクワのダンチェンコ劇場もこちらの版で上演しています。

また、タリオーニ版を観たオーギュスト・ブルノンヴィルが権利問題で自国デンマーク王立劇場での上演ができず、ヘルマン・フォン・レーヴェンショルド(レーヴェンスキョルド)に作曲を依頼し振付けて1836年11月26日にデンマーク王立バレエ団により上演しました。これがブルノンヴィル版としても現在上演されています。ロシアのボリショイ劇場はこちらの版で上演されています。

つまり、「ラ・シルフィード」は音楽が異なる2つの版が存在する特異な作品となっています。

ラ・シルフィードの内容

第一幕

場所は、スコットランドの農村、婚約者エフィとの結婚式を控えたジェイムズが暖炉のそばでまどろんでいるとシルフィード(風の精)が現れて魅惑的な踊りで彼を魅了します。ジェームズが手を伸ばすとシルフィードは暖炉から消えてしまいます。
エフィと村人達が祝いにやってきます。占い師のマッジはエフィに「幸福な結婚をするが相手はジェイムズではなくグエンである」と不吉な予言をし、怒ったジェイムズにはマッジを追い出します。
ジェイムズがひとりになると再びシルフィードが現れ、ジェイムズの結婚を知るとシルフィードは嘆き悲しみながら愛を告白します。
やがて結婚式が行われます。シルフィードが現れ指輪を取り上げると森の方へ飛び去ります。彼女の美しさに心奪われたジェイムズはあとを追って森へ行きます。

第二幕

ジェイムズはシルフィードを追いますがが、触れようとするとすり抜けていくシルフィードに想いが募ります。ジェームズはマッジからシルフィードの肩にかけると飛べなくなるというショールをもらいます。しかしそれは呪いのショールで、そうとは知らずにジェイムズがシルフィードの肩にかけると背中の羽が落ち、シルフィードはもがき苦しみ愛に後悔はないと告げて死んでしまいます。
そこへエフィとグエンの結婚式の鐘が鳴り、すべてを失ったジェイムズは嘆き息絶えてしまいます。

音楽 レーヴェンスキヨルド (ブルノンヴィル版)

1.序曲
第1幕 農家の暖炉のある部屋
2.導入:肘掛椅子に眠るジェイムズ、シルフィードのヴァーリアシオン
3.エフィーの登場
4.エフィーの踊り、マッジと占いのシーン
5.窓辺のシルフィード、シルフィード
6.結婚式の客たち入場、エコセーズ、ガーンのヴァーリアシオン、ジェイムズのヴァーリアシオン
7.ジェイムズとエフィーのパ・ド・ドゥ(舞曲リール)
8.第1幕のフィナーレ、シルフィードに誘われ、ジェイムズは森へ去る

第2幕 森の中で
9.マッジと魔女たち
10.3人のシルフィード、ジェイムズとシルフィードの戯れ
11.シルフィードたちを呼び集める
12.群舞=シルフィードたち、ジェイムズのヴァーリアシオン
13.3人のシルフィード、1人のシルフィード、2人のシルフィードの踊り
14.シルフィードのヴァーリアシオン、ジェイムズのヴァーリアシオン、コーダ
15.シルフィードを追うジェイムズ
16.マッジとジェイムズ、マッジは魔法のスカーフをジェイムズに渡す
17.フィナーレ シルフィードの死、ジェイムズの絶望

CDはシュナイツホーファ作曲のものはでておらず、入手可能なのはレーヴェンショルド作曲のものでゴルコヴェンコ版、ガーフォース版があります。

「ラ・シルフィード」と似た名前のバレエ「レ・シルフィード」が別にあり混同されることがありますが、こちらはショパンのピアノ曲をグラズノフが編曲、フォーキンが振り付けた30分ほどの1幕ものバレエです。詩人が森に迷い込み風の精達と踊ります。ロシアでは「ショピニアーナ」として上演されています。


ジャン・マドレーヌ・シュナイツホーファ作曲 タリオーニ/ラコット版 ギレーヌ・テスマー(シルフィード)、ミカエル・ドナール(ジェイムス)


ブルノンヴィル版 ヘルマン・フォン・レーヴェンショルド作曲

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